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PoE2 ダメージ計算の仕組み

PoE2

モンスターを倒すのに時間がかかりすぎる、なぜこんなに自分のキャラクターは弱いのか。
マップ向けのビルドでもっとダメージを伸ばすにはどうすればいいのか。

こういったお悩みには、ダメージ計算の仕組みを理解すると改善できるでしょう。
より良いビルドを構築し、モンスターを倒す速度を上げ、より多くのカレンシーをゲットし、ボスをより簡単に倒すことが出来るでしょう。
まず、ダメージがどう計算されているかを学び、その後発展させDPSを効率的に上げていきましょう。

スキルタグ

まず最初に、どのModがスキルに適用されるかを見てみましょう。
見るべき場所は「タグ」です。
各スキルジェムの名前の下にはタグがあります。
「アタック」なのか「スペル」なのか、他にどういったModの影響を受けるのかがわかります。

上のスキルは元素のフロストボムです。
「スペル」「範囲効果」「冷気」「持続時間」「オーブ」のタグが付いており、そのタグと同一のModの影響を受けるスペルであることがわかります。
冷気、火、雷タグが付いている場合、単独のModも「元素ダメージ」のModもどちらも効果があります。
「持続時間」タグは「持続時間の増加/減少」Modにより効果が増減します。
説明文の下線が引かれている単語はAltキーを押しながらマウスを載せることで詳細を確認できます。

ダメージ計算

ベースダメージ

「アタック」のほとんどは、(独自の武器を使用するショックウェーブトーテムなど例外を除き)武器のダメージに基づいてアタックダメージを与えます。
一方、スペル(といくつかのアタック)は、対応するスキルジェムのレベルに基づいてダメージを与えます。
低レベルのスキルジェムに高レベルの原石を使用してスキルジェムのレベルを上げると、ダメージが増加します。
通常、スペルはレベルがあがるごとにダメージが伸び、アタックは武器を更新することでダメージを伸ばします。

追加ダメージ

追加の「フラット」ダメージは、アタック・スペルのどちらでダメージを与えるか、には関係なく、基本ダメージを補うために様々な方法でスキルに追加できます。
「アタックに7~13物理ダメージ追加」というModを持つ指輪は、スキルのアタックダメージ倍率がかけられる前に、その効果をアタックに追加します。
武器に10物理ダメージの場合、(10+7~13)×アタックダメージ倍率

ダメージ増加

「ダメージ増加」Modは、比較的少ない投資で大きな利益をもたらしますが、
スキルに適用される「ダメージ増加」の効果は全て合計されてから掛けられるので、利益が減少してしまいます。
例えば、20%にダメージ増加は、火スキルのダメージ乗数を1.2に増加します。
さらに20%元素ダメージ増加を付与した場合、乗数は1.4になりますが、実質的には16.67%の増加にすぎません。
火ダメージ10×(1+0.2)=12
火ダメージ10×(1+0.2+0.2)=14
14÷12=1.16666666

上昇/低下

「ダメージ上昇」Modの効果は主にサポートジェムから得られます。

上昇/低下の計算はそれぞれ乗算されるので、
20%ダメージ上昇が2つある場合
10×1.2×1.2=14.4
となります。
ダメージ上昇はサポートジェムから大きな値を得られるので、ジェムソケットを追加する宝飾職人のオーブは非常に価値があります。

命中率

スキルの命中率(ちゃんと敵に当てられるか)を上げることはダメージ向上に繋がります。
この命中率は命中力Modのことではなく、プレイヤーであるあなたがちゃんとモンスターを狙って攻撃を行えるか、ということです。
ほとんどの場合、アタックスピード、キャストスピードが遅いため、狙った場所のモンスターが移動してしまい当たらない、というものです。
そのため、スキルのアタックスピード、キャストスピードを上げることを考えましょう。
ただし、上げすぎるとマナ消費量が増えてしまうため注意してください。
アタックは「命中力」ステータスの影響を受けますが、スペルはそこにモンスターがいれば百発百中です。
「命中力」(ヒットする確率)は100%に近づける努力をしましょう。
PoE2ではモンスターから離れると命中力が下がることに注意しましょう。

クリティカルヒット率

クリティカルヒット率増加Modによりクリティカルヒット発生率が増加します。
スペルはスキルごとに固有のクリティカルヒット率があり、「スペルのクリティカルヒット率増加」により伸ばすことが出来ます。
アタックには武器ごとにクリティカルヒット率があり、「アタックのクリティカルヒット率増加」により伸ばすことが出来ます。

クリティカルダメージボーナス

アタック/スペルがクリティカルヒットとなった場合、そのダメージはクリティカルヒットダメージボーナスにより乗算されます。
デフォルトのクリティカルダメージボーナスは200%であり、通常ヒットの2倍のダメージになります。
ここでの通常ヒットは(追加ダメージ、ダメージ増加、増加ダメージ)の計算によって調整されたものになります。
クリティカルダメージも同様に計算が行われます。
通常ヒットダメージに対し(クリティカルヒットダメージボーナスの増加、上昇)の計算が行われ最終ダメージとなります。

ダメージの計算例

DPSの計算例を見てみましょう。

(100+50)×4×1.4×1.2×2=2016

(ベース+追加)×増加×上昇×上昇×ヒット回数=DPS(秒間ダメージ)

内訳は以下

・100の基礎冷気ダメージを持つスキル
・装備などにより50の追加冷気ダメージ
・400%ダメージ増加=パッシブや装備により合計300%の冷気ダメージ増加+デフォルト100%分のダメージ
・サポートジェム2つにより40%上昇・20%上昇
・1秒間に2回詠唱

この結果はプレイヤー側の計算のみにより出力されます。
モンスターに与えられる実際のダメージは、モンスターの冷気耐性やバフデバフにより調整されます。

モンスター側の軽減

プレイヤーと同じく、モンスターは火/冷気/雷/混沌によるダメージを軽減する耐性と、物理ダメージを軽減するアーマーを持つことがあります。
以下の手順でモンスターの防御力を下げることが出来ます。

・「ダメージは○○耐性の□%を貫通」を使用し、ダメージ計算時のモンスターの耐性を0%まで下げることが出来ます。
貫通によって耐性を0%未満(マイナス)にすることはできません。

・曝露により火/冷気/雷属性の耐性が4秒間20%減少させられます。この効果は重ね掛け出来ませんが、曝露効果を増加することで強化できます。

・呪いによりモンスターの各種耐性を減少させられます。

・装備品によってはモンスターの耐性を一定にする効果があります。

・アーマー破壊によりモンスターのアーマーを減少させられます。
ウォーブリンガーのアセンダンシーではアーマーを0未満に減少することが出来ます。

・ボスとレアエネミーはより高いアーマーと耐性を持っているため、それらを減少させることが出来れば与えられるダメージは大幅に増加します。

永続バフ

スピリットを消費することで永続バフを展開することが出来、永続バフによりダメージを大幅に増加することが出来ます。

呪いと呪印

呪いはモンスターに強力なデバフを適用することが出来ます。
デフォルトではモンスターに適用できる呪いは1つだけです。
2つ以上の呪いを適用するには、特定の装備かパッシブツリーで増やすことになります。

呪い

フラマビリティなどの呪いは、少し遅れて(1秒など)円を出現させ、円の上にいるすべてのモンスターにデバフを適用します。
より多くのダメージを受けるよう耐性を減少させる効果があります。

通常はアクティブスキルですが、メタスキルの冒涜にセットすることでオーラとして発動することが出来ます。

呪印

スナイパーの呪印などの呪印スキルは対象の1体のモンスターに対してのみ効果を与えます。
呪いの適用数を増やしたとしても呪印の適用数に影響はなく、同時に1つまでしか適用できません。

一時的なバフ

永続バフと異なり、一時的なバフは有限時間または特定のスキル使用中のみダメージを増幅させることが出来ます。

・マナテンペスト/バラージ/ペインオファーリング/サイズミッククライ

デバフ

デバフを使用するとモンスターが受けるダメージを増加させることが出来ます。
被ダメージの増加の効果は、相互に相加的であることに注意してください。
これらの効果をあまりに多く積み重ねると、1つ当たりの効果は減少することを意味します。

・曝露は、対応する属性に対するモンスターの耐性を減少させます。
フロストボムやサポート曝露(属性)など、さまざまなソースから発生させることが出来ます。

・衰弱は一定期間中最大10スタックし、スタックごとに受ける混沌ダメージが5%ずつ増加します。

・感電はモンスターが受けるダメージを20%増加させます。
モンスターに感電を与える確率は、攻撃の規模に応じて変化します。

感電付与確率増加や強度を上昇させると感電を与えやすくなります。

・威嚇の影響下にあるモンスターは被ダメージが増加し、与ダメージが減少します。

ダメージ増加のメカニズム

次のメカニズムは、スキル詳細のDPSの見た目上のDPSには影響しませんが、実際のモンスターへのダメージは増加します。

・複数回モンスターを攻撃する追加の投射物。ショットガン系統

・地形から追加の連鎖を受けるもの。ファイアウォールやフロストウォールは複数の壁により追加ヒットを受ける可能性があります。

・特定の条件を満たすことで追加効果が得られる「ペイオフスキル」を使用する。例えばスタン直前の敵に対するボーンシャッターのショックウェーブ

掛け算を混ぜる

ここまでの説明により、ダメージを増やすための方法が理解できましたね?
しかし、これまでのダメージ増加を軽率にただ積み重ねるだけでは最適とは言えないダメージ結果が出てしまいます。
PoE2のダメージスケールは、全ての項目を1つのカゴに入れるのではなく、様々なスケール方法すべての間で健全なバランスを見つけることが大切です。

・1000DPSを与えるスキルと、さまざまなソースにより1000%ダメージ増加を得た結果、そのスキルは11,000DPSの力を持つようになります。

・同じスキルを使いますが、300%ダメージ増加、30%ダメージ上昇を2つ、50%詠唱速度増加、20%ダメージ追加、300%クリティカルダメージボーナス、30%の感電をモンスターに適用したところ、DPSは43804となります。

(1000+200)×4×1.3×1.3×1.5×3×1.2=43804

30%ダメージ追加×増加×上昇×上昇×秒間速度×クリダメ×感電による20%増加

1つ目の効果はダメージ増加に特化し、2つ目の効果は様々なソースをまんべんなく伸ばすことで、結果として4倍のDPSを得ることが出来ています。

700%のダメージ増加がないにもかかわらず、ですね。

この結果になる理由は「収益逓減」が原因です。
同じグループのダメージ修正値(感電+衰弱など)は相互に加算されます。
例えば80%ダメージ増加を2つ重ねると
1000×(1+0.8)×(1+0.8)=3240になるのではなく
1000×(1+0.8+0.8)=2600となるためです。

ダメージ追加・ダメージ増加は加算され
ダメージ上昇のみそれぞれが乗算されるということになります。

例で挙げたように、1つのソースに過剰投資することは、さまざまなソースを適切に組み合わせた場合よりも、はるかにダメージが減ってしまいます。

同じ乗数を重ねるほど、その効果は小さくなる

ということを覚えておいてください。

複合ダメージのアップグレード

乗数を適切に混ぜ合わせることと同じくらい重要なのは
小さくても数が多いダメージアップを過小評価しない、ということです。

DPSが5%アップグレードされる、これ自体は規模が小さく、それほどキャラクターを強化することにはなりません。
1000DPSを5%増加すると1000+(1000*0.05)=1050DPSとなり、50DPSを獲得することになります。

しかし、5%増加が重なると、以下のようにダメージが増加していきます。

100050
105052.5
1102.555.125
1157.62557.88125
1215.5062560.7753125
1276.28156363.81407813
1340.09564167.00478203
1407.10042370.35502113
1477.45544473.87277219
1551.32821677.5664108
1628.89462781.44473134
1710.33935885.51696791
1795.85632689.7928163
1885.64914294.28245712
1979.93159998.99657997
2078.928179103.946409
2182.874588109.1437294
2292.018318114.6009159
2406.619234120.3309617
2526.950195126.3475098
2653.297705132.6648853

一つ一つは小さいですが、利息のように積み重ねることで効果が大きくなっていきます。

パッシブツリーで考えましょう。
最終的に123ポイントが与えられます。
ノードの平均ダメージ増加が3%と仮定します。

99ポイントでパッシブツリーを止めてしまうと、DPSは123ポイント振った時の半分になります。
ポイント全体の5分の1にしかならないですが、後半になればなるほど効果が大きくなることを表しています。

注意点

・ミニオンのダメージを伸ばすには、ミニオン独自のステータスを伸ばす必要があります。キャラクターのステータスは反映されません。

・トーテムはミニオンではありません。
適用可能なトーテムのステータスに加えて、キャラクターのダメージの影響を受けます。
また、トーテムは味方としてカウントされます。

・一部のスキルはダメージをある属性から別の属性に変換します。
ダメージModは最終的なダメージの属性にのみ影響を与えます。
物理ダメージ→冷気ダメージに100%変換するスキルの場合、
物理ダメージへのダメージ増加やダメージ減少は影響しなくなります。

・武器のフラットダメージ追加は、武器のベースダメージを増加させます。
スペルには影響しません。

・武器についている物理ダメージ増加は、武器の基本ダメージを増加させます。
スペルには影響しません。
グローバル物理ダメージ増加はアタックとスペルにも影響します。

まとめ

スキルのタグを確認し、どのタグがダメージを調整しているかを把握し、さまざまな乗数を効率的に適切に組み合わせましょう。
ダメージ計算がどのようなメカニズムなのかを理解しましょう。

永続バフ・呪い・一時的なバフ・デバフを組み合わせ、複合ダメージがどのように機能して、DPSを大幅に向上させるかをよく理解しましょう。

コメント

  1. 質問よろしいでしょうか。
    トレードサイトで良い武器を選ぶために表記・計算式を確認したいのですが。

    「物理ダメージがn%増加する」プレフィックスがついている武器は、すでにトレードサイトに表示されている「物理ダメージ」に反映済みという理解で正しいでしょうか。

    つぎに「アタックスキルによる元素ダメージがn%増加する」プレフィックスは、トレードサイトの元素ダメージ、DPSの表記には適用されていない、という理解で正しいでしょうか。

    つまり、トレードサイト上の表記でDPSが多少劣っていても「アタックスキルによる元素ダメージがn%増加する」プレフィックスを持つ武器は、物理ダメを元素系ダメに変換するスキル(例えばガルバニックシャードは40%)であれば「アタックスキルによる元素ダメージがn%増加する」を持たない武器を実際のDPSで逆転する可能性があると考えてよいか、という質問になります。

    • ①物理ダメージ〇%増加の効果は、トレードサイトの表示に反映済みです。


      結論からいうと「アタックスキルによる元素ダメージ増加がついた武器はDPSが伸びます。

      武器にModで元素ダメージ追加(冷気・火・雷)が存在せず物理ダメージのみの場合
      「アタックスキルによる元素ダメージ増加」のModがついていても武器のDPSに影響はありませんでした。

      マジック武器で元素ダメージ増加Modが付いた武器(物理ダメージのみ)の場合、DPS=物理DPSとなります。
      レア武器で元素ダメージ追加Modがついた武器に元素ダメージ増加Modがついた場合、元素ダメージのDPSは追加×増加の数値になります。

      PoB2にて計算をしてみました。
      ガルバニックシャード=物理ダメージの10%分が1発のダメージ、そのうちの40%が雷ダメージとなる
      ブラックファイアのクロスボウ=基本17-67の物理ダメージ(DPS67.2)
      ガルバニックシャードで与えるダメージは
      物理:1~4
      雷:1~3

      A:ソケットに「アタックスキルによる元素ダメージ30%増加」を付与した場合
      物理:1~4
      雷:1~4(1~3×1.3=1~4)
      DPS9.6
      A-2:Aにコラプト化で「アタックスキルによる元素ダメージ45%増加」を付与した場合
      物理:1~4
      雷:2~5(1~3×1.75)
      DPS11.5

      B:ソケットに「物理ダメージ20%増加」を付与した場合
      基本20-80物理ダメージとなり
      物理:1~4(1.2~4.8)
      雷:1~3
      DPS8.6
      B-2:さらにコラプト化で「物理ダメージ20%増加」を付与した場合
      基本24-94物理ダメージ
      物理:1~5(1.4~5.6)
      雷:1~4
      DPS10.5

      C:レアクロスボウに「元素ダメージ増加100%」と「雷ダメージ追加3-100」がついた場合
      C-1:元素ダメージ増加:雷:2~6(1~3×2)
      DPS12.5
      C-2:雷ダメージ追加:雷ベースダメージ(3~100)×0.1+1~3=1.3~13
      DPS18.2
      C-3:どちらも:雷ベースダメージ{(3~100)×0.1+1~3}×2=2.6~26
      DPS31.6

  2. 質問者です。丁寧な回答及び実例の紹介ありがとうございます。

    やはり積算を重ねるとDPSは伸びますね。
    物理up、元素up、アタックスピード、スキル+あたりをバランスよく持つ武器を選択しようと思います。

    ビルド組み上げ精度が上がりそうです、感謝いたします。

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