「ディアブロ IV」四半期アップデート – 2021年12月
皆さんこんにちは。2021年最後の「ディアブロ IV」四半期アップデートをお届けいたします。
10月のアップデートではサウンドデザインや環境音楽について深く掘り下げ、ゲーム内の音楽がつくられる仕組みの裏側をご紹介しました。お楽しみいただけましたでしょうか。
前回のブログを投稿して以来、私たちはゲームに新しいコンテンツやシステムを追加することに力を注いできました。開発は順調に進んでおり、多数の拡張コンテンツ、新しいアート、バランスの変更、その他の繰り返しの修正工程など、ビルドごとに改良が加えられてきています。実はチームは現在、内部でテストプレイを行っています。これは本作の重要な節目となるでしょう。このテストプレイを受けて、今日は皆さんにお伝えしたいことが沢山あります。早速ご紹介していきましょう。
まず、リード・システムデザイナーのジョー・ピエピオラが、アイテムのコンセプトに関する重要な要素のアップデートについてご説明します。このアップデートには、アイテムの「+スキル」の復活、レジェンダリー・パワーの恩恵を受ける新たな方法、まだ初期段階にあるアイテムドロップについての情報が含まれます。その後は、暖かい飲み物と快適な椅子を用意してお読みください。「ディアブロ IV」で新しく登場するエンドゲームのキャラクター成長システム「パラゴン・ボード」についてご説明します。
次に、リード・ビジュアルエフェクトアーティストのダニエル・ブリッグスが、優秀なVFXチームの哲学をご説明します。VFXチームはこの哲学をもとに、多くのプレイヤーやモンスターが同時に画面に表示されている状態で、ゲームの内容を明確に読み取れるように保ちながら、大規模な爆発や目を見張るようなスキル効果を表現しています。また、「ディアブロ IV」の新しいゲームエンジンによって、毎フレームの戦闘がより正確に微妙な差異を表現できるようになったことや、新しい照明システムを活用してエフェクトを進化させたことなどについても詳しくご説明します。最後に、豊富なスキルをご紹介します。発表済みの4つのクラスそれぞれについて、スキル別のデスシステムについてご理解いただけるかと思います。
この四半期アップデートをお楽しみいただければ幸いです。ご意見やご感想をお待ちしています。年明けにはまた戻ってきます。皆さんがこの旅に一緒に参加してくれていることに感謝いたします。
「ディアブロ IV」におけるアイテムのコンセプト
サンクチュアリの英雄の皆さん、いつもご愛顧いただきありがとうございます。
今回は、再び「ディアブロ IV」のシステムやエンドゲームの状況に関する情報をお届けすることができて光栄です。リード・システムデザイナーのジョー・ピエピオラです。今日は「ディアブロ IV」の2つの大きな特徴である「アイテムのコンセプト」に関するアップデートと「パラゴン」に関する計画の詳細をご説明します。
「+スキルランク」の特性
「ディアブロ IV」では、「+スキルランク」のアフィックス(アイテム特性)が復活します。プレイヤーがスキルにポイントを投資することで、スキルの効力は増していきますが、「+スキルランク」を持つアイテムを見つけることで、そのスピードを上昇させることができるのです。また、ボーナスとして、プレイヤーが習得していないスキルの「+スキルランク」を持つアイテムを装備すると、その新たなスキルを使えるようになります。ポイントを投資する前に新しいスキルを試すには、またとない方法です。通常よりも10レベルも前に欲しいと思っていたスキルが運よく入手できれば、大幅なビルドの強化につながるでしょう。
レジェンダリー・アイテム&ユニーク・アイテム
ジョー・シェリーが2020年12月のアップデートでご紹介したように、本作でもアイテムのトレジャーハントの側面には、レジェンダリー・アイテムとユニーク・アイテムの存在が欠かせません。「ディアブロ IV」のレジェンダリー・アイテムの基本的な変更点としては、レジェンダリー・パワーが複数のアイテムスロットに表示されるようになったことが挙げられます。「マーシャルアーツ(バーバリアンのキック能力を強化する)」のようなレジェンダリー・パワーを探している場合は、指輪や胸当て、兜などに付いていることがありますので、もう特定のアイテムを探す必要はありません。
ここで問題は、指輪につけたかったパワーが斧についていたらどうなるのか、ということです。あるいは、素晴らしいレジェンダリー・アミュレットを見つけたのに、そのパワーを使うことができない場合はどうでしょう?そんな時のために新しい友であるオカルティスト(Occultist)が登場します。
オカルティストはレジェンダリー・アイテムからレジェンダリー・パワーを抽出することができます。その過程でアイテムは破壊され、結晶化して精髄ができます。その精髄を別のレジェンダリー・アイテムに移すことで、その時点でアイテムに備わっていたパワーを上書きすることができます。精髄の素材は、取っておいて後で使うことも可能です。
ただし、ユニーク・アイテムはこの方法で修正を加えることはできません。その名の通り、ユニークであるというテーマ性が保たれます。
トレジャーハンティング
サンクチュアリの世界は広大です。ウェアウルフが生息する森、人食い部族が生息する枯れ果てた草原、死者が彷徨う霧に包まれた墓地などに、数限りない人気のない小径が続いています。キャラクターはそこで多くの敵やモンスターに遭遇します。そうしたモンスターは、特定の種類のアイテムを集めるのが好きらしく、ほかのモンスターよりもその特定のアイテムをドロップする可能性が幾分高くなっています。例えば、「盗賊」はメイスやクロスボウ、ブーツを好みます。ですが、もし新しい下衣を探しているなら、代わりに「溺れし者(Drowned)」を殺した方がいいでしょう。
これまでの議論の中で頂いた意見のなかに、「キャラクターのパワーの大部分が身に着けた装備によって決まってしまうので気持ちが萎えてしまう」というものがありました。キャラクターのカスタマイズやプランニングは、それが戦闘時のパフォーマンスに与える影響が少ないと、やりがいがなくなってしまいます。その声を受けて「ディアブロ IV」では、レベルアップ時やサンクチュアリの世界を探索する際に行う小さな決断によって得られるキャラクターのパワーを、より重視しています。今日は、キャラクターのパワーについて計画している内容すべてをお話するわけではありません。ですが「パラゴン・ボード」という機能について詳しくお話しさせていただきます。
パラゴン・ボード
「ディアブロ IV」では、キャラクターの成長を自由にコントロールできるように、ビルドのカスタマイズに重点を置いています。その結果生まれたのが「パラゴン・ボード」です。この機能は各クラスでレベル50に到達すると解放されます。まずキャラクターは、各クラスに用意されたボードの中心に位置するスタートタイルからパラゴンシステムを開始し、そこから放射状に選択を行っていきます。キャラクターがゲートタイルに到達したら、その場所で新たにどのパラゴン・ボードを装着するかを選択します。選択したボーナスによって各々が望む結果を得られ、独自にキャラクターが強化され、それぞれのプレイヤーの捧げた努力が報われるのです。ですので、繰り返しプレイしても微調整する楽しさが感じられるでしょう。
下の画像には多くの要素が含まれています。ここではいくつかの点についてご説明します。
パラゴン・ボードは多数の固定されたタイルで構成されています。バーバリアンが経験値を獲得すると、同時にパラゴン・ポイントも獲得します。このポイントを使って隣り合ったタイルを解放することができます。タイルの種類をいくつかご紹介しましょう。
ノーマル・タイル
単純なタイルです。わずかですが意味のあるステータス上昇をもたらします。ボードのいたるところにあり、タイル同士を繋ぎ合わせる役割を果たす、ごく一般的なタイルです。
マジック・タイル
マジック・タイルは、ボードのあちこちに塊となって散らばり、強力で多様な効果を発揮します。もちろん、ノーマル・タイルに比べると少ないですが、数は少なくありません。
レア・タイル
レア・タイルは、パワーを大幅に上昇させます。初めてパラゴン・ボードを始めるプレイヤーにとって、このタイルは大きな目標となります。特に、具体的な目標に向けてビルドを絞り込んだ後に、プレイヤーはレア・タイルを追い求めることになるでしょう。また、レア・タイルには、キャラクターが特定の能力を一定以上に高めると解放される追加的なパワーが用意されています。これにより、ボード上での進路を決める際に選択肢の幅が広がっています。
レジェンダリー・タイル
最初のパラゴン・ボード以降、新しいボードには、中央に1枚のレジェンダリー・タイルが配置されています。レジェンダリー・タイルは、キャラクターに新たなレジェンダリー・パワーを付与します。
グリフ&ソケット
ソケットとは、グリフ(Glyph=象形文字)を埋め込むことができる特殊なタイルです。グリフはサンクチュアリ全域で発見できるアイテムです。パラゴン・ボードに埋め込まれると、その半径内にあるアクティブタイルの数に応じて様々な恩恵を受けることができます。
また、特定の危険なダンジョンではグリフもレベルアップします。グリフをレベルアップすると、その効果の半径が広がり、より多くのアクティブタイルからパワーを引き出したり、パワーを付与したりすることができるようになります。
ゲートタイル&ボード選択
各パラゴン・ボードの最後には、1枚のゲートタイルが置かれています。パラゴン・ボードを進めていくと、最終的にゲートタイルにたどり着きます。ゲートタイルを解放することで、新しいパラゴン・ボードを選択し、既存のボードに取り付けることができます。タイルの配置はそれぞれボードによって異なります。新たなマジック・タイルやレア・タイルが用意されていて、そして中央には新たなレジェンダリー・タイルがあります。
パラゴン・ボードは、このゲートタイルから拡張されていきます。リストから新しいパラゴン・ボードを選択することで、ボードを設置し、解放されたゲートタイルに接続することができます。また、新たに配置したボードは回転させることもできます。
現在、これらの機能やその他について開発に取り組んでおり、今後のアップデートでさらに詳しくご紹介できると思います。ですが今のところ、システムチームからお伝えできることは以上となります。お読みいただきありがとうございました。ご意見・ご感想がございましたら、ソーシャルメディア、Reddit、フォーラムなどでお聞かせください。それでは、「地獄」でお会いしましょう!
「ディアブロ IV」のビジュアルエフェクト
お読みいただき、ありがとうございます!「ディアブロ IV」のリード・ビジュアルエフェクトアーティストを担当しているダニエル・ブリッグスです。VFXチームは、ゲーム全体の機能に寄与しています。今日はその中でも、戦闘をサポートする側面に焦点を当てようと思います。VFXアーティストは、プレイヤーの期待に沿うような直感的でグロテスクな戦闘表現を実現するため、デザイナーやアートチームと協力して、各クラスに強いテーマ性のあるキャラクターを生み出したり、モンスターに命を吹き込んだりしています。
VFXは、すべてのディアブロ作品の戦闘体験に不可欠な要素です。「ディアブロ IV」では、PBR(物理ベースレンダリング)を使用してエフェクトの忠実度を向上させるとともに、ゲームプレイの柱であるキャラクターの奥深いカスタマイズ、アイテムのコンセプト、戦闘の読み取りやすさを改善したいと考えました。
ビジュアルエフェクト – 哲学
エフェクトというものはどれをとっても最終的なゲームの構成に影響を与えます。重要なことは、エフェクトの背景を理解し、それがどのように皆さんの体験に役立つかを理解することです。
Blizzard Entertainmentが重要視している価値観のひとつに「ゲームプレイ・ファースト」があります。ゲームのビジュアルエフェクトを開発する際には、これに基づいて多くの表現上の決定がなされます。「ディアブロ IV」の中では、一瞬一瞬のゲームプレイが焦点となっています。ゲームプレイが皆さんの目を引くものでなくてはなりません。その目的を達成するには、プレイヤースキル、モンスターの攻撃を知らせるサイン、トラップ、ダメージ範囲、キャラクターのステータスなどを考慮する必要があります。これらのビジュアルエフェクト要素は、プレイヤーが状況を素早く理解し、その情報をもとに意思決定ができるよう、どんな場所や照明条件でも読み取れるものでなければなりません。
プレイヤーは戦闘のカオスの中で賢く判断する必要があります。レジェンダリー・アイテムがドロップすれば興奮するでしょうが、それを拾うことよりも、ハードコアのキャラクターを一撃で倒すことができるモンスターの攻撃に対応する方が重要なものです。私たちの目標は、それぞれの情報の優先順位がわかるように伝えることで、ゲーム内の状況の理解に役立つようにすることです。そのために、奥義のような強力なスキルには視覚的に強いFXをとっておき、弱いスキルは背景に溶け込ませています。各クラスには、コストやクールダウン、パワーなどの程度の異なる様々なスキルがあります。そして、そのスキルのパワーに応じて、視覚的な強さの程度も異なります。
戦闘の改善
戦闘の没入感を高めるため、本作ではダメージの適用に対するアプローチをいくつか改善しました。以前のディアブロのイテレーションでは、AOE(効果範囲)や近接スキルは、単一のフレームに適用される単一の範囲ダメージでした。ゲームプレイエンジニアのおかげで、ターゲット範囲(ペイロードと呼んでいます)を複数フレームに渡ってアニメーションさせることができるようになり、アニメーション化されたターゲット範囲とアニメーション化されたVFXを重ねて再生できるようになりました。
例えば、「ディアブロ III」の「ワールウィンド」は、バーバリアンの周りを円柱状に囲み、攻撃速度に応じた割合で数フレーム毎にダメージを適用していました。一方「ディアブロ IV」では、パイの形をした「ワールウィンド」が、キャラクターに合わせてアニメーション表示されます。また、AOE(効果範囲)は時間とともに外側に拡大し、近接攻撃のスイングは武器の動きに合ったものになっています。ターゲット範囲がアニメーション化されたことで、「ディアブロ IV」のダメージ適用の精度は向上しています。戦闘のインパクトが増し、モンスターのやられ動作もよりリアリティが感じられるようになりました。また、ターゲット範囲がアニメーション化されたことで、様々なスキルを放つタイミングに関する選択肢の幅も少し広がっています。
加えて、モンスターに対する攻撃命中時のエフェクトの適用方法を見直し、呪文や近接攻撃の衝撃が加えられた方向に合ったものになりました。モンスターが攻撃を受けた正確な位置や、やられたモンスターの体のどこに力の方向を決める物理的衝撃が加えれられるべきかを特定するために、アニメーションやアニメーション化されたターゲット範囲で定義されたデータが用いられています。わかりやすく言うと、例えば山羊男の膝を攻撃すると、膝から血しぶきが上がります。そしてさらに、その膝に物理的な力が加わり、まるで足を蹴り上げたように体が飛んでいくわけです。
ビジュアルエフェクト – 光の発光と物質面への反映
「ディアブロ IV」では、PBR(物理ベースレンダリング)の照明モデルを採用しているため、マテリアルの見た目や光への反応がリアルに表現されています。この方法ではレンダリングが大幅に改善されます。ですが、各クラスやモンスターの能力に対するプレイヤーの期待とは逆効果となってしまう可能性があります。例えば、真昼の太陽が降り注ぐキャンプファイヤーを思い浮かべてみてください。雰囲気に欠けますよね?また、真夜中の砂塵や煙を想像してみてください。ほとんど見ることができません。こうしたことを考慮に入れ、私たちはエンジンやシェーダーライブラリを構築し、アーティスティックな方法でPBRの法則から逸脱させています。これにより、重要なゲームプレイの一瞬一瞬は可能な限り鮮明に映し出される一方で、没入感を高める要素はフルPBRのまま、照明をリアルに反映するようになっています。
これまでのディアブロのイテレーションでは、環境照明に影響されない「アンリット・パーティクル」を主に使用していました。これらのパーティクルを活用することで、ゲーム内アートの見え方を十全にコントロールできるようになり、描いたものがそのまま形になります。ですがアンリット・パーティクルには、暗いダンジョンの中でアートが明るく見えすぎたり、VFXのカラースキームがすべての環境でまとまりを感じられなかったりするというデメリットがあります。
「ディアブロ IV」では、環境照明に溶け込む「リット・VFX」を使用し、より没入感のある体験を提供しています。「ワールウィンド」を例にとると(上の動画をご参照ください)、明るい日中には剣が太陽の光を反射します。暗いダンジョンでは、松明のような小さな光源を反射します。スキルによって舞い上がった粉塵も環境に応じて光を反射するため、周辺世界にアーティスティックに溶け込んでいます。
環境照明だけに頼り、PBRの法則に忠実に従うと、ゲームプレイの読み取りやすさが損なわれてしまいます。武器のスイングが見えにくい暗い環境ならなおさらです。これに対処すべく、多くのVFXには環境に光を反射するための放射率を持たせています。また、奥義のうちいくつかは一定時間だけ天候や環境照明を変えるものもあります。私たちは、このようにゲームプレイの読み取りやすさとテーマへの没入感の健全なバランスを目指し努力しています。
柔軟性のあるプレイヤースキル
結局のところ、ゲームが面白くなければ、ゲーム内のアートがどう表現されようと意味がありません。プレイヤースキルを作成する上で目指すべき目標のひとつは、システムデザインチームが様々なモディファイアを活用できるようにすることで、それを通して有意義なスキルツリーやクラスのメカニクス、レジェンダリー・アイテム、パラゴン・ボードを作れるようにすることです。
プレイヤーの選択はキャラクターのステータス以外にも影響を与えるものでなければいけません。満足のいくクラススキルができたら、次にVFXチームは、開発チームがスキルのサイズや強度、持続時間を柔軟に変更できる機能を追加します。強化したりアイテムを集めることで、スキルのパワーが高まるにつれて、スキルの視覚的な強度も強くなっていくわけです。
このようなスキルのモディファイアに加えて、私たちはそのスキルの派生形も作成します。それらは機能面から言ってもダメージの種類から言っても完全に異なるスキルとなります。そうした派生形スキルに関してもモディファイアが設けられており、サイズや強度、持続時間を変えられるようになっています。これにより、各種派生形が、より広い範囲をカバーするレジェンダリーのモディファイアグループから影響を受けるようにすることが可能になります。スキルツリーやパラゴンについての判断、そして装備したアイテムによって、同じクラスでもキャラクターによって見た目もプレイも異なることになるのです。
こうした柔軟性は、ゲーム内のアートでそれらのサイズや強度が表現されるよう、アーティストの手作業によってサポートされています。サイズや強度を変更する際は、エフェクトのすべての部分を一律に拡大するのではありません。発生率や速度、放射率、色の範囲などを変更して、アートが世界にフィットするよう図っています。
私たちはキャラクターも完璧に表現したいと考えています。アイテムは、ゲーム内のどの武器にも簡単にバフを適用できるように作成されています。レジェンダリー・アイテムは、素晴らしい効果を発揮するだけでなく、キャラクターを美しく見せてくれます。以下の動画では、ゲーム内の様々な武器に同じ炎と毒のバフを適用した例を紹介しています。
スキル別のデスシステム
サンクチュアリの世界観は陰鬱で、そこには恐ろしいモンスターが溢れています。この荒涼とした世界の中で生き延びるためには、情け容赦なく敵に立ち向かわなければなりません。そこで私たちは、「ディアブロ III」で好評だったスキル別のデスシステムを復活させました。このシステムにより、敵の首を切る、両断する、凍らせる、粉々にする、内臓をえぐる、燃やす、などが可能になります。
新しいPBRのパイプライン処理では、血液、内臓、血糊などを環境照明を適切に反映させることで、よりリアルに表現することができます。ゲーム内のモンスターはすべて骨格や筋肉組織をもとに形成されています。そうした体内構造が、残酷な方法でモンスターを倒す際に役立てられます。激しい戦闘の渦中にあるキャラクターは、近くのモンスターの血しぶきを浴び、血だらけの状態になります。そして時間が経てば、キャラクターの鎧はまた汚れのない状態に戻ります。
ソーサレスは、属性魔法を研究しています。冷気で敵の動きを鈍らせた後、氷結させて粉々にしたり、凄まじい雷撃で敵を攻撃し、敵の体を破裂させ、焼き焦がしたりすることができます。ソーサレスが敵を炎で包み込むと、敵は地面に崩れ落ち、骨まで丸焦げにされてしまうでしょう。
ソーサレスが発動するデスの種類をいくつかご紹介します。
- フリーズ(Freeze)/シャッター(Shatter) – 凍ったモンスターを粉々にする
- チャー(Char) – モンスターの死骸を雷撃で焼き焦がす
- バーン(Burn) – モンスターの肉を焦がし、炭化した骨格だけが残る
バーバリアンは、高い身体能力を誇ります。武器が豊富に存在するため、接近戦では非常に強力です。古代から受け継がれた血統の力を用い、敵を粉砕したり、遠くまで吹き飛ばしたりすることができます。彼らはその力強さに加え、スピードと獰猛さも兼ね備えています。戦場で怒りを爆発させ、立ちはだかる者の手足をバラバラにしてしまいます。
バーバリアンが発動するデスの種類をいくつかご紹介します。
- クラッシュ(Crush) – 重いオブジェクトの重みでモンスターを押しつぶす
- 斬首(Decapitate) – モンスターの頭を切断する
- 両断(Cut In Half) – 見るかたなくきれいさっぱりと…
- 下肢の破壊(Break Lower Limbs)- モンスターの下半身を砕き、関節を分断する
ローグは抜け目なく、的確に攻撃します。モンスターは、手遅れになるまで彼らの存在に気づかないことが多いでしょう。大半のモンスターは正確なダガーの一刺しや、必中の一矢によって仕留められてしまいます。ローグは戦いを挑むタイミングを見計らい、武器を利用して優位に立つことが得意です。また、影の魔術で相手の注意を上手く逸らすことが可能です。加えて、シャドウ・クローンもダガーに負けじと非常に強力です。
ローグが発動するデスの種類をいくつかご紹介します。
- 内臓をえぐる(Eviscerate) – モンスターの内臓をえぐり出す
- シャドウ(Shadow) – 影のエネルギーによってモンスターの肉体を腐敗させる
- フリーズ(Freeze)/シャッター(Shatter) – 凍ったモンスターを粉々にする
- ポイズン(Poison) – モンスターの皮膚が溶けて、筋肉と骨の塊が残る
- フレイ(Flay) – 筋肉組織を残して敵の皮を剥ぐ
ドルイドは自然魔術と一体化しています。彼らは嵐を呼び、敵に雷を落とすことができます。嵐で戦場をコントロールし、その間に仲間の動物がモンスターの肉を引き裂きます。また、自然魔術で大地の形状を意のままに変形させることで遠くから敵を攻撃することが可能です。ドルイドに接近しようものなら、敵は彼らの生来の力を目の当たりにすることでしょう。ドルイドは俊敏なウェアウルフにも巨体のウェアベアにも変身することができるのです。
ドルイドが発動するデスの種類をいくつかご紹介します。
- ロードキル(Roadkill) – モンスターは動くオブジェクトに押しつぶされ、地面に血のしみが残る
- 貪り(Devoured)– 猛烈な噛みつきによってモンスターの肉を食いちぎる
- ライトニング・ギブ(Lightning Gib) – 雷でモンスターの体が爆発して粉々になる
- マウル(Maul) – モンスターの皮膚がズタズタに切り裂かれ、血だらけになる
これで今日お伝えしたいことはすべて共有しました。このシリーズに携わることができて夢のようでした。また、開発プロセスの一部をコミュニティの皆さんと共有する機会を得られたことを大変嬉しく思います。
2021年最後の四半期アップデートブログをお読みいただきありがとうございました。お楽しみいただけましたでしょうか。皆さんからのご意見に積極的に耳を傾け、誰もがプレイしたいと思ってくれるような、ダークで魅力的な「ディアブロ IV」の世界観をつくるために努力を続けて参ります。引き続き、ソーシャルメディアやReddit、フォーラムなどでご意見やご感想をお寄せください。
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